2026年6月30日、全国のホストが一堂に会するイベント「Airbnb Unite」が開催されました。テーマ別ミートアップによりホスト同士が交流したり、アプリの使い方やリスティングの注目度を上げるための工夫について学び合ったりしながら、今後のホスティングに活かせるヒントや新たなつながりを持ち帰ってもらう特別な一日。さまざまなプログラムが開催されたイベントの様子をレポートします。
会場となったTODA HALL & CONFERENCE TOKYOには開始時間である10時から多くのホストが集まりました。ホールAとホールBで随時プログラムが開催され、ホストは各自の興味関心に沿って会場に足を運びます。

ホールBの最初のプログラムは「家主居住型ホストミートアップ」。宿泊ホストの中でも「家主居住型」で運営されている方の交流会です。普段から地域ごとでホスト同士の自主的なミートアップは開催されていますが、全国的な集まりになるのは今回が初めて。ホスト同士の対話を重視した会となり、チェックイン対応やゲストとの距離感といった実践知識から日々のホスティング活動の悩みまで、共有し合いました。

特に大きなトピックになったのは「食事提供」について。東京と神奈川では、保健所へ所定の届出を出すことによって食事提供に対応できるようになっています。実際に食事提供をしているホストの体験談や食事提供を検討している方へのアドバイスまで有意義な情報共有が行われました。

ホールBでの次のプログラムは「体験ホストミートアップ」。2025年に「体験」カテゴリがリローンチされましたが、そのホストが全国から一堂に会する交流会は今回が初めてで、150名近い体験ホストが参加しました。体験ホストコミュニティリーダーのMaiさんの司会のもと、体験カテゴリ担当のAirbnb社員、Peterさんからリローンチ後の成長トレンドや、マーケット調査によって導き出された訪日外国人の体験に求める要素、ゲストに選ばれるためのリスティングページの作り方などが解説されました。
ホスト同士の意見交換や交流を促進するために、Maiさんはミートアップの意義をホストの皆さんに伝えました。

同時間帯のホールAでは、Podcastの人気番組「ゼロからの民泊ガイドラジオ」と「ゼロからの体験ツアーガイドラジオ」の公開収録が行われました。地方での民泊運営から得た学びや、英語不要で海外ゲストを案内できるAI翻訳ツールの紹介など、それぞれのホスト経験ならではの知見が語られ、会場は熱気に包まれました。
公開収録のPodcastはこちら
「ゼロからの民泊ガイドラジオ」https://open.spotify.com/episode/6GbswFsVuYlODxkCbKntKU
「ゼロからの体験ツアーガイドラジオ」https://open.spotify.com/episode/0Ja7imTJmKs1pYQ825j2Rz

午後のホールAでは、ステージプログラムとして今年2月に新カントリーマネージャーに就任した中川晋太郎(Shin)さんから直接ホストへ向けた挨拶が行われました。
冒頭で、「皆さんとお会いするたびにホスティングへの深い情熱を感じ、刺激を受けています。今日もぜひ一人でも多くの方とお話しして、パッションを受け止めて帰れたら」と語ったShinさん。さらに日本国内での戦略として、ゲスト利用者の拡大、地域との共生、分散型観光の促進、そしてホストの皆さんへのサポートとコミュニティの形成という4つの指針を共有しました。
最後にShinさんは「シェアホスティングに、年齢も経験も関係ありません。ホストの皆さま同士が交流し、学び合い、つながれる場を、これからも一緒に作り上げていきたいです」と、会場を見渡しながら力強く語りかけました。

その後のホールAでは、「宿泊・体験・サービス、それぞれの価値と可能性」というテーマでトークセッションを開催。この模様は別の記事で詳しく振り返っています。
トークセッションの記事はこちら
https://agex-test.com/host/stories/business/interview18/

同時間帯のホールBでは、「Airbnbアプリ使い方共有ワークショップ」が開かれました。Airbnbのアプリや管理画面を普段どのように活用しているかをホスト同士で共有しながら、より使いやすくするためのアイデアや改善案を話し合うワークショップです。「翻訳して欲しい言語だけ翻訳してほしい」といった具体的な意見の交換によって、改善や新たなヒントにつながっていきます。

続いてホールBでは「Airbnb Japanのマーケティング最前線」というプログラムが実施されました。マーケティング担当者からは、日本の宿泊市場が約30兆円規模である一方、ホームシェアの浸透率はいまだ5%にとどまるという現状と、そこにある伸びしろが共有されました。
今年からの新戦略として掲げられたのが、ターゲットを18〜29歳のZ世代へと絞り込む方針です。新しいものへの許容度や発信力の高さ、そして将来的な顧客としての伸びしろを見込んだ狙いだといいます。「気の置けない仲間との、自分たちだけの空間と時間」を求めるこの世代に向けて、クリエイティブも「憧れ」から「利用シーン」の提示へと転換。今年秋冬には、日本のクリエイティブエージェンシーと組んだ初の「日本発」キャンペーンも始動する予定です。
さらに次のプログラム「リスティングお悩み相談会」では、より具体的に「予約をもっと増やすためにはどういったリスティングを設計するべきか」というテーマでAirbnb社員がプレゼンテーションを実施。その後はホスト同士が少人数グループに分かれ、それぞれの悩みを共有しながら、今後に活かせるヒントを出し合いました。

一方のホールAでは、この日最後のステージプログラムが行われました。全国でのコミュニティ活動の紹介や、新カントリーマネージャーShinさんへのカジュアルなインタビューコーナーもあり、会場は大いに盛り上がりました。
Airbnbは今年5月、「2026年夏季のアップグレード」を発表しましたが、コミュニティリーダーとして活動しているShinyaさんが、サンフランシスコの本社で行われた発表会に参加した様子を共有。本社CEOのブライアン・チェスキーが語った内容をホスト目線でどう受け取ったのかを語りました。ホストの個性や強みがそのまま価値になるプラットフォーム設計への変革に期待をふくらませたShinyaさん。「日本の一ホストである私を招いてくださったことからも、ユーザーの声をプラットフォームの改善に活かしていくという意気込みを実感しました」と語りました。

一日のプログラムを通して、会場のあちこちでホスト同士が意見を交わし、つながりを深める姿が見られました。ステージプログラムの終わりには関西や関東などの地域別のミートアップも行われ、各地域での今後の交流へと動線をつなげ、盛況のうちに全プログラムが終了しました。
イベント後、新潟県佐渡島で宿泊ホストとして活動し、コミュニティリーダーとしても活躍するIchiさんに感想を聞いたところ、「私は宿泊ホストを務めていますが、体験やサービスのホストの方とお話しできたのが一番新鮮でした。佐渡島にはまだ体験やサービスのホストがいません。今後、地域で活動されている方やAirbnbホストと連携することで体験やサービスのホストも増えてくると、私たちの活動もさらに旅の楽しさを提供する可能性が広がっていくと感じました」と話してくれました。
家主居住型ホストや体験ホスト、そしてカントリーマネージャーからホスト自身の声まで。一日を通して「Airbnb Unite」が示していたのは、ホスト同士が交流し、学び合うことそのものが、より良いホスティングにつながっていくという実感でした。宿泊、体験、サービス。カテゴリも地域も越えたそのつながりが、これからのホストたちの活動を、そしてゲストの旅を、より豊かなものにしていくはずです。