ビジネス

ホスト仲間と深く長くつながる、
楽しい地域支援のカタチ

大阪府 Taikiさん、Tayuさん

2025年5月15日掲載

地域のホスト同士がひとところに集い、ホスティングのヒントや体験談を共有し合う――それが叶うコミュニティや交流の機会の豊富さは、Airbnb(エアビーアンドビー)ホストの大きな魅力の一つだ。
大阪で2年前から行われている「難波クリーン&ランチ会」は、大阪AirbnbホストコミュニティリーダーのKIKIさんが主催する毎月1回のミートアップ。難波駅周辺の清掃活動を主軸に、ホストだけでなく滞在中のゲストも飛び入りするなどバラエティ豊かなメンバーが集まる。今回は、このミートアップを心待ちにしていたという2人にお話を伺った。

難波駅を起点に2〜3人で周辺をぐるりと歩きながら、トングでゴミを拾って袋に詰めていく
3児の母であるTayuさん。「子育て世代のホストと出会いたい」と清掃活動に初参加

大阪の生野区桃谷、コリアンタウンの近くで長屋の1棟貸しをするTayuさんは、今回が初参加。3児の母をしながら2024年8月からホスティングを始めた。“こんなときはどうしたら?”と迷っていることを相談できるホスト仲間と知り合いたいと考えていたところ、KIKIさん主催の清掃活動が目に留まった。

「子育て中の私にちょうど良い内容だったんです。Airbnbからは色んな交流イベントの案内があったのですが、時間がなかなか合わなくて。でもこの清掃活動なら、難波で距離も近いし、子どもを送ったあとにサッと参加できる午前中の時間帯だったので、“今回こそ行けるぞ!”と参加に至りました」(Tayuさん)

1回目が充実した時間だったので「絶対に次も!」とリピート参加したTaikiさん
若い世代からホスト歴の長いベテラン世代まで幅広い。中には和装で参加するメンバーも

一方、今回が2回目の参加となるTaikiさん。大阪の西九条と弁天町でアパートや戸建てのリスティング20軒を運営する会社に所属し、ホストを始めて6年になる。ペットOKのリスティングを運営しており、その道に詳しい人と情報交換をしたくて1回目の清掃活動に参加した。

「驚いたのが、“大型犬が泊まれる宿は希少だから喜ばれるよ”と教えてもらったこと。これまで小型犬に限定していたので、思いも寄らぬ有益なアドバイスでした。また何より、清掃をしてみると単純に気持ち良くて楽しかったんですよね」と嬉しそうに話す。そうして2回目の参加を即決したそうだ。

主催者のKIKIさん。東京で開催されている清掃活動に感銘を受け、「大阪にも毎月定期的に集まれる場を…」と“難波クリーン&ランチ会”を立ち上げた。みんなが自然と集まりたくなる楽しい場づくりを心がけている

清掃は1時間ほど。毎月のように参加している人から、Tayuさんのような初参加組までさまざま。年代もバラバラで、滞在中のゲストもいる。「毎回違うメンバーとの出会いがあるのも楽しみの一つ」と主催者のKIKIさん。ゴミ拾いという共通の作業をしているからか、初めて顔を合わせる人たちも話が弾みやすいようで、道端に落ちた煙草の吸い殻や空のペットボトルを手際よく袋に詰めながら、あちらこちらでホスト同士のコミュニケーションが盛んに行われているようだ。

KIKIさんのリスティングに宿泊中のゲスト・ショーンさん。「KIKIさんは今まで出会った中でトップ3に入る素晴らしいホストです。色んな場に連れ出してくれ、日本のモダンなカルチャーを体験できています」と語る

子育て中のTayuさんは、清掃をしながら同じ悩みを持つホストと盛りあがり、学び多き日になった。

「私が運営するリスティングは3階建ての長屋なので、掃除に一苦労。子連れで清掃に行くのですが、子どもを2Fに待機させて、ゲームしている間に1階をガーッと掃除して…とにかく慌ただしいんです。そんな話をすると“私も子どもに手伝ってもらっていたよ〜”なんて聞けたりして。母親同士で分かり合えて気持ちが上向いたし、同じように悩んで頑張っているホストがいると知れて、すごく励みになりました」

さらに新たな気付きもあったという。「自分が清掃に行けないときは、ママ友で清掃チームをつくっていると聞いて驚きました。身近な人に頼むなんて申し訳ないという固定観念があったからです。でもリスティングの清掃は、“スキマ時間に子連れでもできる”からこそ、働きに出にくい子育て中の人に歓迎される仕事、という視点をもらってハッとして。今は清掃もメッセージも一人で対応していますが、誰かにお任せすることがその人の助けや喜びになるのかも、と気付けたのは本当に大きな収穫でしたね」(Tayuさん)

清掃後は、ホスト同士の交流をより深められるランチ会の席が設けられている

初回の体験を経てリピート参加を決めたTaikiさん。続く2回目の参加も大満足の時間となった。

「以前からずっと気になっていたAirbnbホストさんと出会えて感動しました。内装やインテリアで、富士山!刀!提灯!のような“ザ・ジャパン”スタイルを直球で貫いている方なのですが、部屋の撮り方や魅せ方も上手くてプロフェッショナルなんです。原色を使った派手で華やかなスタイルも、装飾やレイアウトに数々の細かな工夫があり、夢中で色々と聞いてしまいました」とTaikiさんは興奮気味に語る。

いったいどんな方が運営しているのだろうと思っていたが、まさかの巡り合わせでつながりができた。「ビジネスとしては尖った試みをされているのに、話すと気さくな方」だったそうで、オンライン上だけでは知り得ない、“人となり”に触れられるリアルイベントの面白さも感じたそうだ。

次回も参加する?との問いには2人とも「もちろん!」と即答してくれた。

「Airbnbは多彩なイベントが運営されていますが、難波クリーン&ランチ会は毎月1回(万博開催時期は月2回)で、定期的に参加できるのが魅力。これからも色んな方の話を聞きたいです」(Taikiさん)

「経済や社会の状況は変わりますから、“今どんな感じ?”なんて、リアルタイムの情報共有をしていきたいですね。ここで生まれたホスト同士のつながりを、長く大事にしたいと思います」(Tayuさん)

今回は10名が参加。大阪のホストやゲストが一つのグループで活動を進め、つながりを深めた
photo:Hideki Nakazato(Isla)
text:Tomoko Tanaka

Airbnbホストとは?

  • 工夫が実るからワクワクする

    私はもともとAirbnbの利用者でした。Airbnbのサービスは、価格順の検索軸がないのが面白いんですよね。価格比較でないからこそ、体験価値をどう生むかがホストの腕の見せどころ。リスティングではゲストファーストを徹底して、まめなメッセージはもちろん、とくに“清掃”に力を入れています。工夫を凝らした分、ユーザーの喜びの声となってダイレクトに返ってくるのがやりがいです。

    Liaison Hotel Management
    スーパーホスト Taikiさん

  • 出会えない人に、出会える

    小さなホワイトボードに「大阪を楽しんでね」と書き込んで部屋に置くと、ゲストの方がボードびっしりの返事を書き込んでくれるんです。お礼のメッセージを送ると「本当に良い旅になった」と心温まる言葉をくれて、胸がいっぱいになります。あるときは、空港に忘れ物をした韓国の宿泊者とトラブルを乗り越える中で意気投合したことも。Airbnbをしているから生まれる出会いがあります。

    haco momodani
    スーパーホスト Tayuさん

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